目次
不動産を売却する際、まだ住宅ローンが残っているというケースも少なくはありません。
住宅ローンが残っている場合、売却はむずかしいのでしょうか?
今回は、住宅ローンが残った状態で不動産を売却する際について、解説します。
オーバーローンやアンダーローンについてもご紹介しますので、不動産の売却を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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弊社へのお問い合わせはこちら不動産を売却する際のオーバーローンとは?アンダーローンについても解説
最初にオーバーローンについてご説明するとともに、アンダーローンについても触れていきたいと思います。
オーバーローンとは?
オーバーローンとは、不動産を売却する際に、よく聞く言葉です。
不動産を売却する際、まずは査定をおこないます。
そして、住宅ローンが残っている際は、残高を調べるのが一般的ですが、不動産の資産価値より住宅ローンの残高が上回る状態をオーバーローンというのです。
たとえば、住宅ローンが2,000万円残っているけど、実際に売却できる額は1,500万円などという場合、差額の500万円はどうなるのでしょうか。
オーバーローンの状態では、差額を補てんしなければ売却することはできません。
住宅ローンを組む際は、担保となる建物に抵当権が設定されています。
この抵当権は、住宅ローンを支払い終わるまで解除することができません。
つまり、住宅ローンが残ったオーバーローンの状態で不動産を売却した場合、買い主は他人の抵当権のついた家を購入することになります。
そのようなリスクを負って購入する方は、まずいないと考えてよいでしょう。
アンダーローンとは?
アンダーローンとは、オーバーローンと逆のパターンで、住宅ローンの残高が不動産の資産価値を下回る状態を意味します。
不動産を売却した際、ローンを完済したあとに、現金が残るという状態です。
住宅ローンが残っている状態で不動産を売却する際は、アンダーローンであることが売却の条件となります。
オーバーローンになりやすいケースとは?
実際にローンの残高を調べた際、思っていたよりも残高が減っていなくて不思議に思う方も少なくはありません。
ローンの組み方によっても異なりますが、オーバーローンになりやすいケースにはどのようなことが考えられるのでしょうか。
住宅ローンは当初から金利に充当される金額が大きいので、金利が高い住宅ローンほど、年数が経っても元金が減っていかないという現象がおきます。
また、頭金を入れず、諸費用なども含めたフルローンの場合は、購入した瞬間からオーバーローンの状態となり、完済の数年前にならないとオーバーローンが解消しない場合もあるのです。
それからオーバーローンになる理由は、建物の評価にも関係しています。
新築の状態から10年間は急激に評価が下がるのに対して、住宅ローンが始まってから10年ほどは元金がゆるく減少していくのです。
その関係性から住宅ローンが始まってから10年以内は、オーバーローンになりやすいといえるでしょう。
不動産を売却する際にオーバーローンかどうかを確認する方法とは?
住宅ローンが残っている場合、オーバーローンかどうか気になりますよね。
実際にオーバーローンなのかどうかを確認するためには、どのような方法があるのか見ていきましょう。
住宅ローンの残高を確認する
まずは、住宅ローンがどのくらい残っているのか確認する必要があります。
固定金利の場合は、ローンの借入時に返済予定表が発行されることが多いので、お手元にあるか確認してみましょう。
金融機関によっては、インターネットで確認できる場合もあります。
書類の紛失などで残債が確認できない場合は、金融機関に問い合わせて、ローン返済計画書や残高証明書などの書類を請求してください。
売却価格を調べる
オーバーローンかどうかを確認するためには、不動産の売却価格を調べる必要があります。
自分で調べる方法としては、不動産ポータルサイトなどで、似たような条件の物件が売り出されているかどうか確認すると、おおよその相場を知ることができるでしょう。
また、国土交通省の土地総合情報システムでも、過去の不動産取引情報が掲載されています。
今はインターネットで相場を知ることが可能ですので、色々活用してみましょう。
しかし、同じような条件でも実際の売却価格は違うものです。
より正確な価格を知りたい場合は、不動産会社に査定を依頼してみましょう。
不動産査定には、訪問査定と机上査定の2種類があります。
訪問査定は、不動産会社が訪問して家の状態や周辺の状況も詳しく調べて査定額を算出します。
机上査定は、家に訪問することなく、電話やメールなどで家の情報を伝えて査定額を算出する方法です。
今すぐ売却するつもりはないけど、オーバーローンかどうかだけ調べたいという場合は、簡単に査定ができる机上査定がおすすめでしょう。
売却前提で確認する場合は、より正確な訪問査定を依頼することがおすすめです。
売却金額からローン残債を引く
住宅ローンの残債と、不動産の査定価格を確認したら、売却金額から住宅ローンの残債を引き算しましょう。
マイナスの場合はオーバーローン、プラスの場合はアンダーローンということが確認できます。
将来的に売却を検討しているという方は、査定額やローン残債は変動しますので、半年ごとに情報を確認しておくとよいでしょう。
不動産を売却する際にオーバーローンになってしまう場合の対処法について
オーバーローンということが確認できた場合、どのようにすれば売却できるのでしょうか。
最後に、オーバーローンになってしまったときの対処法についてご紹介します。
売却の時期を延期する
住宅ローンの返済予定表を見るとわかるのですが、返済が始まった当初は利息に充当される割合が大きいのです。
そのため、返済の前半ではオーバーローンになりがちです。
売却の時期を伸ばせるのであれば、アンダーローンになるのを待って売却するのをおすすめします。
自己資金で差額を支払う
売却の時期を伸ばせないという場合は、ローン残債との差額を自己資金で返済するしかありません。
しかし、現金で支払えるのであればよいですが、支払いに充当する現金が手元にないというケースもあるでしょう。
その場合は、無担保ローンを利用する方法もあります。
無担保ローンは、担保がある住宅ローンと違って金利が高くなるのがデメリットではありますが、住宅ローンの返済が困難な場合には有効でしょう。
住み替えローンを利用する
オーバーローンの状態で、新たな家の購入を考えている場合は、住み替えローンを利用するとよいでしょう。
住宅ローンの残債と、新しく購入する家のローンを合わせた金額の融資が可能ですので、住宅ローンを完済した上で新たに家を購入することができます。
ただし、担保となるのは新しい住宅です。
つまり担保価値以上の金額を融資するわけですから、審査が厳しくなります。
安定した収入のある企業や、公務員などに有利な方法といえるでしょう。
任意売却を利用する
住宅ローンの支払いが困難な場合、差額を自己資金で補填することや、無担保ローンを組むことは難しいでしょう。
その場合は、任意売却がおすすめです。
住宅ローンの滞納が続くと競売の手続きとなってしまいますので、そうなる前に任意売却をすることが理想となります。
競売は、一般の仲介とは違う方法となりますので、近所や知り合いにも知れ渡ってしまう恐れがあるからです。
まとめ
今回は、不動産を売却する際のオーバーローンについて解説しました。
オーバーローンの状態で売却することは難しいので、なにかしらの対処法を考える必要があります。
売却する理由などを考慮して、適切な方法で売却しましょう。
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