白蟻は床下の見えないところに生息し、住宅に大きな被害をもたらします。
しかし駆除方法や予防対策をおさえておけば、住宅の変化に早く気付けるかもしれません。
では白蟻被害とは具体的にどのような現象なのでしょうか?
この記事では白蟻による住宅への被害をテーマに、駆除方法や予防するための対策をお伝えします。
中古住宅検討中や建て替え予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら住宅における白蟻被害とは?
まずは白蟻とはどのようなものなのか、住宅における被害とともに見ていきましょう。
白蟻とは木を主食とする昆虫のことで、幹の部分にたくさん含まれるセルロースを栄養源としています。
自然界でも多くの白蟻が存在しますが、倒れた木や枯れた枝を土に還す役目を持ち、さらに白蟻を黒蟻が食べて動物性たんぱく質を生むため、生態系保持では欠かせない存在です。
しかしその特性上、住宅の基礎などに使用される木も好んで食べてしまいます。
木柱や枕木、杭木や木柵はもちろん、農作物やゴム類、コンクリートなどを加害することもある雑食性昆虫です。
そのため木造住宅にとって、白蟻とはやっかいで恐ろしい存在といえるでしょう。
日本にいる白蟻
日本に生息しているのは、およそ2,500種類のうちのわずか22種類です。
そのうち住宅への被害が懸念されるのは「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」「ダイコクシロアリ」の4種類です。
ヤマトシロアリとイエシロアリは土壌性(土の水分を木まで運び食す)、アメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリは乾材性(乾いた木を食す)に分類されます。
ヤマトシロアリ
ヤマトシロアリは日本全国に生息(寒冷地をのぞく)しています。
湿った木や高温多湿を好むため、床下から侵入し、基礎などを食していくのが特徴です。
被害に合った場所が巣になるので、食した部分によって巣が移動していきます。
イエシロアリ
イエシロアリとはヤマトシロアリと同様、高温多湿を好む種類です。
寒さに弱いため、南の方に多く生息していましたが、最近は家の高断熱化でイエシロアリの被害が加速しています。
土のなかに巣をつくり、蟻道と呼ばれるトンネルをつかって往来するので、場合によっては基礎だけでなく2階部分も食されているかもしれません。
しかし蟻道は庭など見える部分にもつくられるので、被害に気づきやすいのが特徴です。
アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリは、乾いた木を好むため、屋根裏や家具に被害がおよびます。
蟻道など目印になるものがないので発見が遅れてしまうのが、アメリカカンザイシロアリの難点です。
ダイコクシロアリ
ダイコクシロアリもアメリカカンザイシロアリと同じ性質を持っています。
水分が少ない環境でも生きられることから、輸入家具などに付いてくることもあり、購入する際は注意が必要です。
住宅で白蟻被害を見つけた場合の駆除方法
では住宅で白蟻被害を見つけたときは、どのように駆除していけばいいのでしょうか?
自分でおこなう駆除:掃除機で吸う
駆除方法としてまず挙げられるのが、掃除機で吸うというものです。
白蟻は一戸建てに大きな被害をもたらす昆虫なので、「さぞかし強いのだろう」思う人もいるでしょう。
しかし実は白蟻はとても弱い生き物のため、掃除機で吸い上げただけで駆除できます。
吸い上げた白蟻は、そのままゴミとして破棄してください。
ただしこの方法はあくまでも発見したときの応急措置です。
根本的な駆除にはならないので注意してください。
業者に依頼しておこなう駆除:ベイト工法
ベイト剤という薬剤を練り込んだエサを、土のなかに埋め込む駆除方法です。
エサを食べた白蟻や、身体にエサが付いた状態で巣に帰ることで効果を発揮します。
即効性はありませんが、巣を丸ごと駆除することが可能です。
また脱皮しない哺乳類には無害なので、小さなお子さまがいる家庭でも用いられています。
業者に依頼しておこなう駆除:バリア工法
床下や壁などに、薬剤を散布する駆除方法です。
侵入経路にも効果があるため、住宅内への侵入も予防できます。
即効性がありますが、住宅全体に散布するので、小さなお子さまがいる場合やペットを飼っている家庭には不向きでしょう。
このように白蟻は自分で駆除する方法と、業者に依頼する方法があります。
ベイト工法もバリア工法も、薬剤や道具があれば自分でも実施可能です。
しかし床下にもぐったり薬剤を吸い込んだり、駆除には危険がともないます。
また完全に駆除できたと思っても、見えないところに潜んでいる可能性があるのが、白蟻のやっかいな点です。
そのため無理に自分で駆除しようとせず、業者への依頼も検討してみてください。
白蟻被害から住宅を守るための予防法や対策
最後に白蟻被害から住宅を守るための予防法や対策を見ていきます。
通気性を良くする
先ほどもお話ししましたが、白蟻は高温多湿を好む傾向にあります。
そのため湿度の高い状態だと被害に合いやすいため、通気性の良い環境づくりを心がけてください。
地域性も大きく関係するため、温暖なエリアに住宅を購入する場合は注意しましょう。
また土地の特性によって水はけが悪いことがあるので、その土地がこれまでどのような歴史を辿ってきたのか(もともと池や沼ではないか)をチェックするのもおすすめです。
住宅の周辺に木材や植物を置かない
住宅の周辺に木材や植物を置かないのも、予防対策として適しています。
木材や植物は白蟻が好んで食すものなので、そのまま住宅内に侵入されてしまうかもしれません。
そのため住宅の周りにはエサとなるものは極力置かないようにします。
定期点検をおこなう
定期点検をおこなうのも、予防対策の1つです。
新築住宅の場合は、施工時に防除施工をおこないますが、中古の場合は効果がなくなっている可能性があります。
そのため購入時や入居前に点検をおこない、白蟻の有無を確認するといいでしょう。
いなかったとしても5年に1度は定期点検をおこなうのがおすすめです。
外壁などは発見しやすいですが、床下はなかなかチェックできないため、被害を見逃してしまい「気づいたら家中食害されていた…」という事態になりかねません。
そのため専門知識を持った業者に依頼し、点検してもらってください。
自分でチェックする方法
もし床下にもぐれるようであれば、自分で白蟻の有無をチェックすることも可能です。
汚れてもかまわない洋服と軍手、懐中電灯とドライバーを準備し、床下収納庫から入ってみましょう。
●白蟻の有無
●蟻道の有無
●基礎や柱が濡れていないか
●基礎や柱をドライバーでたたいてみて、崩れたり穴が開いたりしないか
●湿気が溜まっていないか
●配管から水漏れしていないか
白蟻は基礎や柱の内部を食すため、見た目はなにも問題なさそうに見えるかもしれません。
しかし被害に合っているところは、ドライバーでたたくとボロボロと簡単に崩れ落ちることがあります。
そのため木でできている部分は念入りにチェックするのがおすすめです。
また配管から水漏れがある場合、高温多湿を好む白蟻にとって住み心地の良い空間になってしまいます。
水分や湿気を軽減させることが予防対策につながるので、ぜひチェックしておきましょう。
まとめ
この記事では白蟻による住宅への被害をテーマに、白蟻とはどのようなものなのか、駆除方法や予防するための対策をお伝えしました。
白蟻は知らないあいだに被害を拡大していくので、適切に予防していくことが大切です。
今回ご紹介した対策を参考にし、白蟻被害から大切な住宅を守りましょう。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら